おっす!オラぱやぱや!
うおっ、行軍に全く歯が立たねぇ!
オラ、もう足腰がガタガタで死にそうだぞ。
ぱやぱやさん...死なないで。次はあなたが無反動砲を持つターンだから...。
次回、陸上自衛隊Z「無課金行軍戦士、生まれたことを後悔」
いい靴下を・・・買っておけばよかった・・・。
目次
行軍とは?
そもそも行軍についての概要を説明しましょう。行軍とは一般的に「徒歩で部隊が移動すること」を指します。車両が揃い、現代化した自衛隊においても行軍訓練は当然行います。装備としては小銃、鉄帽(ヘルメット)、半長靴、水、食料、着替えであり、小隊には+αで機関銃と対戦車兵器(地雷、無反動砲)が与えられます。荷物の重さは通常隊員で20kg、レンジャーなら40kg程度であり、結構重いです。
装備や荷物を持っても距離がせいぜい5~10km程度なら楽勝なのですが、これが40km~100kmになってくると結構キツイです。また気温も春や秋ならハイキングみたいなものですが、夏の場合は汗で迷彩服がぐしょ濡れになることも珍しくありません(夏はマジでキツイ)しかも行軍を行う日は毎回「晴天」ではありません。台風などの大雨の日もあるのです。自衛隊の雨衣は通気性悪く、整備しないと撥水性なくなるので「雨衣ないほうがマシ」というケースもあります(体調管理上は良くないのですが)
行軍の道も平坦なコンクリートばかりではなく、箱根や日光のような曲がりくねった峠や、足場の悪い獣道もあり、軍隊においては「会敵して戦闘するまで辛い」と言えるでしょう。なお末期の中国戦線の日本軍では行軍の辛さに自殺する体力不足の兵士も珍しくなかった本で読んだことがあります。それほど行軍というのは辛いですが、陸軍である以上は避けられない訓練なのです。
しかし、そんな行軍訓練ですが楽にする方法が一つだけあります。それは「課金アイテム」です。
陸上自衛隊には「支給される官品だけで十分だろ」という官品至上主義者もおり、5足で1000円の安いビジネスソックスで平気な顔をして完歩する野蛮人もいますが、普通の人間が彼らの真似をすると超キツイです。
そこで今回は行軍を楽に乗り切るために、陸上自衛官がよく使うアイテムについて紹介します。
梅ぼし純
陸上自衛隊では「純100%の梅肉とシソ」を凍結乾燥して固めた「凍結乾燥梅肉粒」という戦国時代の兵糧のようなタブレットが配布されます。凍結乾燥梅肉粒は行軍時に失ったナトリウムを補給するために食べるのですが、疲労もある程度回復できるので「水と梅あれば夏場でもイケる!」と語る人も割といます。この乾燥梅の民生品が「梅干し純」です。梅とシソの味で乙な味がしますが、梅味が苦手でもすぐに飲み込めます。炎天下の中で作業をする人にもおすすめです。
ファイントラック(finetrack) ドライレイヤーベーシック
ファイントラックのドライレイヤーはシャツなどのインナーのさらに下に着るシャツです。写真ではわかりませんが、生地はメッシュでありサラサラしています。まずファイントラックについて紹介するとモンベルの開発セクションの社員であり、冒険家の金山氏が「フィールドで本当に使える製品」を開発・販売をしたいと立ち上げたブランドです。ファイントラックの強みは繊維へのこだわりであり、他のアウトドアブランドとは一線を画しています。
自衛隊向けの速乾シャツももちろんあるのですが、長時間来ていると汗で蒸れ、不衛生になり、背中がチクチクします。また汗冷えもすごいので自分の体調を守るためにもファイントラックのドライレイヤーベーシックを購入したほうが良いと思います。私も現在は登山で使っていますが非常に良いです。
一つ欠点を上げるとすれば、マッチョがこれだけを着ると乳首がスケスケになり「B級ゲイビデオ男優」みたいないかがわしい感じになります。これだけ着てウロウロするのはやめましょう。
少し値段は張りますがこのサラサラ感はほんと最高
BMZ インソール コンプリートプロ 自衛隊
次に足を守る製品について紹介をしていきます。陸上自衛隊では行軍インソールとして「BMZ」を使っている人が多いです。理由としては駐屯地の売店に大抵置いてあり、「隊長!走っても走っても、疲れません!!」とアピールして売っているので「よし、じゃあ俺も買うかな」と買うのが理由かと思います(巧みなマーケティング戦略)
インソールを追加することにより、土踏まずがサポートされ、足裏の疲労感がかなり変わります。靴に付属のインソールは基本ペラペラなのでインソールを変えるだけで靴の性能は大きく変化すると思います。
なおインソールについては「柔らかければ柔らかいほどよい」「厚ければ厚いほどよい」「何よりもフィット感」など人によって好みが異なりますが、BMZのインソールはそこまで癖のない感じです。そのため、まずこれを購入して自分がどういうインソールなのかを見極めて行ったほうがよいと思います。
BMZインナーはエントリーモデルもあるのでお財布と相談して購入しよう
ガッツマン パイルレンジャーソックス(PR-02) 100㎞行軍・演習用
普段の生活では靴下の重要性をあまり実感することはありませんが、行軍や登山のようなブーツで長距離を歩くような環境下では靴下の質が大きく左右します。特に足裏は発汗が多い箇所になりますので、歩いていると靴下がすぐに汗でびしょびしょになります。このびしょびしょの靴下で歩いていると生地がよれ、足にマメができるなど多大なダメージを負うことになります。
もしあなたが剛健な益荒男であり「痛みとは電気信号に過ぎない」と思えるのであれば、足の皮がズルむけで血が滲んでも完歩可能かと思います。しかし普通の人間では足の皮が剥けると行軍中は生きていることを後悔するでしょう。行軍や登山用の靴下は足にフィットするように作られており、マメができにくい仕様なので普通の人はこれらの靴下を買いましょう。
今回紹介するガッツマンのソックスは自衛隊員の意見を取り入れた製品であり、普通の登山ソックスと異なるのはスネの部分や足の甲が薄く作られているところです。もちろん好みがありますのでアウトドアメーカーの登山ソックスのほうが足に合う人がいますので、いろいろ試してみるといいでしょう。
ノースフェイスなども靴下を販売しているので、いろいろ試してみてください
エスタロンモカ
最後に紹介するのはエスタロンモカです。上記に紹介したグッズを揃えても心が折れ、疲労困憊になったときの最後の砦として持っておきましょう。エスタロンモカはカフェイン剤です。実はカフェインには眠気を覚ますだけでなく、倦怠感や疲労を取る効果があります。行軍は夜間が基本であり、夜の2~3時は疲労と退屈感から非常に眠くなります。またテンションが下がってくるので「俺は何をしているんだろう」と思いがちになります。そういうときにエスタロンモカを飲むと効きます。
ただエスタロンモカは効く人と効かない人の個人差があり、効かない人はほぼ効きません。また効く人でも多用をすると効かなくなるので「ここぞ」というとき以外は飲まないようにしましょう(また胃にも悪いです)
なお私は幹部候補生学校時代に足の皮が剥がれ、敗残兵みたいな同期に1錠あげたら溌剌とした狂戦士になりました。プラシーボ効果もあると思いますが、登山などでも使えるので興味ある人は購入してみてください。
今回は行軍の便利グッズを紹介しましたが、結局の所は体力ないと話にならないので行軍をする人は体力をつけてください。体力をつけた上で上記のグッズがあると行軍があまり辛くなくなるので課金アイテムは大切ですね。もし良かった過去の記事もどうぞ。